数珠の選び方

数珠の選び方8. 数珠を贈りたいと思いますが。

とても素敵な贈り物になると思います。

お相手は、どのような方ですか?どんな色がお好きでしょうか?お相手にぴったりのお数珠を贈りたいですね。

 数珠は、歴史的にも、「数珠を自分だと思って忘れないで欲しい(※1)」という想いを乗せるアイテムでもありました。仏教の法具という一面だけでなく、人から人への想いを託すものとしても扱われてきました。それだけ肌身離さず使い、いつも一番近くで大切にされていたものなのです。

 お念珠は、毎日お手元に携えて頂ける法具です。数珠は「寿珠」とも記し、縁起の良いものです。贈られたお相手の方にとって、日々を心穏やかに過ごす心の拠り所となって頂けるのではないでしょうか。贈り主のお相手を想う真心が伝わると思います。

 赤ちゃん誕生のお祝いに。十三詣り(※2)のお数珠として。成人のお祝いとして。結納道具の1つとして。その他にも、たくさんの人生の節目となるライフイベントもありますので、1つの機会とされるのも良いかもしれません。

 年齢のお若い方にとっては、普段「数珠・念珠」というイメージを持つきっかけが少ない事もあります。お若い方にぴったりの魅力的な念珠もありますので、お勧めするのはいかがでしょうか。腕輪念珠などもあり、贈り物として選ばれています。

 もちろん、代々お使いの歴史あるお念珠を修理して、次の世代へ大切な念珠を贈ることで、未来に繋げておられる方もございます。仕立て直しをすることで、次の持ち主にふさわしいオリジナリティある念珠に生まれ変わりますので、ご相談ください。

※1 空海は唐での留学の後、帰朝する際に「この数珠を以て私と思い、私のことを永く忘れないように。私はそなたを師と仰ぐと申したが、東(日本)に帰るというのであれば引き留めようもない。後生は仏界で必ず会おう」と皇帝から数珠と言葉を賜ったと語っています。

※2 十三詣り 男女共に数え年で13歳の時に行うお祝いの習わし。旧暦の3月13日頃に知恵や福徳を司る虚空蔵菩薩をお祀りする寺院にお詣りをします。