数珠の選び方

数珠の選び方 23.数珠を持ち歩く時には、どのようにしますか?

数珠はお守りですので、いつも持ち歩きたいと願いますよね。腕輪念珠であれば、手首に付けて肌身離さず身に着けることができます。修験道のイラタカ念珠も、皆さん手首に巻いて山へ入って行かれます。しかし、その他の宗派ごとにお持ち頂く本連念珠や、略式の片手念珠は、どうすれば良いか悩みますよね。

念珠のために「念珠袋」というものがあります。「座具」とも呼ばれており、念珠を入れるだけではなく、念珠を直接 床などに置かないように、この座具の上に念珠を乗せて使っています。袋の話からはそれますが、僧侶の方は、床に直接置かないよう、中啓(扇の一種)の上に念珠を置いておられます。念珠を大切にしようと思う気持ちが素敵ですし、その光景もなんだか美しいですよね。

 念珠袋として紹介されている入れ物だけでなく、お気に入りの巾着袋やポーチに入れて持ち歩いている方もいらっしゃいます。袋に入れておけば、房のヨレやダメージも抑える事ができますし、お気に入りの大切な念珠を粗末にせず大事にすることで、安心して気兼ねなく持ち歩くこともできますね。

昔は、コンパクトな飾り箱に数珠を入れていたようですから、着物の袖の中などに納め、いつも側に携えていたのかもしれません。または、数珠をチラリと見せながら過ごしていた事もあるようですから、今で言う「お守りジュエリー」のような存在であったかもしれません。

お寺参り、法要への参加、毎日のお守りとして、令和の皆さんも、ぜひ念珠を楽しんでください。