数珠の選び方
数珠は修理することができます。玉を通っている糸は、数珠を使っていると緩んできます。特に、本式の本連数珠は、揉んだり擦ったりする場合もありますので、糸は緩みやすくなります。ただ、これは悪いことではなく、糸が馴染んできたともいえますので、ちょうどしっくり使い易くなっている場合もあると思います。
使いやすい糸のテンションは個人差もありますが、緩んで使いにくいなと感じたり、糸が切れそうであれば、お修理をおすすめします。
山田念珠堂では、玉に通す糸にもこだわりがあり、縦にも横にも伸縮性の高い糸を使用することで、しなやかな使い心地を実現しており、好評価をいただいています。また、玉には2本の糸を通し、突然の糸切れを未然に防ぐ工夫をしています。
本式の本連数珠でも、略式の片手数珠でも玉を通す糸の交換は可能ですが、片手数珠の場合は、数珠の構造上、必ず房も交換していただくことになります。玉を通る糸は、そのまま軸糸となり、更に房に組みついているのが理由です。お修理の機会に、新たな色合いの房をチョイスしてみるのも一つの面白みです。装いも新たに、心豊かな祈りの時をお過ごしください。
大切にお使いのお念珠ですので、どうぞ末長くお使いいただき、ご愛用なさってください。ただ、玉穴の加工に不備がありますと、何度お修理をされても糸の痛みが早くなりますのでご注意ください。
2025.8.2 UP DATE